白薔薇と黒薔薇の箱庭
気ままに更新。 気が向いたら自作の物を更新。 北の国の学生さんが送る日常日記。
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作品
逃げて逃げて
茨の道も薄暗い森も
駆け抜けて
急げ急げ
追ってくるのは
荒れた狼か
唸る大蛇か
走れ走れ
お嬢さんは
少し間違った
森の生き物全てが
友達だと思ってた
なんてことはない
少女なのだから
幻に焦がれるのは
当たり前
相手が悪かった
狡猾なやつに
近寄ってしまったんだ
お嬢さんは幼かった
奴は賢かった
言葉巧みにお嬢さんを惑わせて、深い沼に沈めていく
お嬢さんは奴を信じてた
奴にとってお嬢さんは玩具だった
確かな違い
そこに絆はありはしない
お嬢さん
かわいそうなお嬢さん
泣かないでお嬢さん
沼に閉じこめられた少女を鳥だけが見つめている
少女を助ける腕がないのを嘆きながら
見つめている
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